中国南昌市レポートその3 愉快な惨劇
中国南昌市レポート!その3:愉快な惨劇_2010-03-19
中国南昌市でとーってもお世話になった知人のお母さん。
買い物の値切りの達人で、売値から75%引きまで強気で落とすツワモノ!
このお母さん、50代半ばくらいだが中国人にしては目鼻立ちがはっきりしたなかなかの美人さんだ。
自宅で53歳の頃に撮ったというオリジナル写真集を見たが(アルバムじゃないっ)
女優顔負けの見事な写真集だった!
本当に芸能人の写真集のような衣装や表情、背景構造でびっくり!)
で、このお母さんと買い物に行った日に
「お母さん、若くて綺麗でオシャレだね^^ 髪もいい色してるし♪」
「あら!あなたは何色が好きなの?」
「えーと、栗色が好きです^^」
「栗色ね、どんな栗色?」
ちょうどシャンプー・リンスを物色していたので、近くの染毛剤の見本の髪の色を指差した。
「今度髪を染めてあげるわね^^」
と、何気なく会話をしながらとりあえずの日本製旅行用シャンプー・リンスセットを購入した。
(結構日本製の商品があるのだ!ちょっと胡散臭いけど)
その次の日、お母さんが何やら買いこんできた。
ビニール袋に大きいボトルが入ってる。
見ると、
日本製シャンプー 頭髪の肥料(Giie TM)
しかし、こんなメーカー見たことも聞いたこともない。(私が知らないだけ?)
裏面の使用説明書きも…めっちゃ怪しい…。日本語が変!
シャンプーの後にさらにシャンプー?
そしてもう一つ!染毛剤の箱が入っていた…。
まさか、さっそく染毛するのか?!
実はお母さんの行きつけの美容室で安くでやってくれるとのこと。
私の返答も、心の準備もないままその染毛剤とシャンプーを持って美容室へ連れて行かれた。
お母さんの家の近所でもそうだったが、美容室に行った時も周りの人が
「あなたの娘さんみたい!似てるーっ!」
お母さんは上機嫌で、私と腕を組みながら親子のように歩くのだ^^;}
美容室でも友人のオーナーと親しげに話しながら、染毛について説明している。
お店の人たちも私が外国人ということで興味津々で見ている。
南昌市には外国人はほとんどいないらしい。
日本人は30人くらいしかいないという。(ホントかなー…でも外国人は見なかった!)
何人かのスタッフが私の周りに集まり、髪をいじりながら何か話している。
方言なのでさっぱりわからない。
よくわからないうちに施術が始まった。
もともと少し栗色に染めていたので、根元をメインに染毛剤を散布していく。
一通り根元散布が終わったところでしばらく放置。
放置。 放置…。放置……。
おおーいっ!一体いつまで放置なんだー?!
市販の染毛剤って確か、長くても20分くらいだよね…。
根元は染まりやすいから気をつけないといけないのに、もう1時間近いぞ?!}
ようやくスタッフが来て、染毛剤を全体に軽く散布した。
さらに放置…。
仕上がりが怖い…。この際、目を開けてびっくり!を覚悟して鏡を見ないようにした(;_;)
そして洗髪。
あとは髪を乾かして終わりかと思いきや、男性スタッフがハサミを持って後ろに座った!
????!!!!!
軽く髪をドライヤーして何か説明しながら……髪を切り始めたっっ!
何を言っているのかわからないまま、そして成すがままに私の伸ばし始めた髪が切り落とされる!
もう…どーにでもしてくれぇー…
バッサバッサと落とされる髪の感触に気分も落ちてくる。
随分と頭が軽くなってきた。しかし瞼は重い。だけど視界が明るいような…。
うなじでバリカンの音も聞こえる(;_;)
何かの罰ゲームのような時間が過ぎ、散髪も終了。
髪を乾かし、セットが完了した時点で初めて鏡を見た。
!!!!!!
こっ、これはっ!
コケティッシュっていうか…コケシのようなアシメントリーボブ!
はっきり言えば、おかっぱ頭で前髪がまゆ上に斜めアシメントリー…。
しかもっ!
長く放置されていたおかげで、逆プリン状態!
つまり、てっぺんがめっちゃ明るい栗色なのだ(;_;)
で、でもまぁ、見ようによっちゃかなり個性的だし。
悪くはないかも…。人形みたいだけど…。
すみません…写真を撮る勇気がありませんでした……。
お母さんからもらった手編みの帽子が大変役に立ちましたっ!
まるでこの惨劇のささやかな慰めのような…。
(可愛い帽子でホントによかったよぉ!)
だけどお母さんは、この仕上がりにとっても満足している様子。
親指を立ててグーッ!って。
私もグーッ!って……(;_;)
このスタイルに慣れるまで(開き直るまで)しばらく帽子は手放せなかった。